懸賞に当たると車の本体は無料で手に入る
懸賞に応募するとしばしば特賞や一等などで車に当選することができます。単独で車だけを賞品として実施している懸賞もあり、応募して当選できれば無料で車が手に入ります。

車両価格は数百万円というのが一般的なので、車の本体が無料になるのは魅力的です。
ただし、懸賞に当たっただけで費用が発生することになるので気をつけなければなりません。特に車はいらないけれど売れば良いと考えて懸賞に応募してしまうと失敗してしまうリスクがあります。
費用が全くかからないわけではないので注意
懸賞で車が当たったときに無料になるのは車の本体価格だけです。車を利用するときには必ず費用がかかるので気をつけなければなりません。まず、取得する時点で自動車取得税が発生します。
車両価格が50万円を超える場合には普通車の場合には取得価格の3%、軽自動車の場合には2%を納めなければなりません。取得費用がゼロだから納める必要がないと誤解してしまいがちですが、この際の取得費用とは実額ではありません。

車種や年式などに応じて定められる金額から算出されるものなので、懸賞で当たった場合にも納めなければならないのです。
また、自動車税と自動車重量税も税金として発生します。自動車税は一年分、自動車重量税については新車の場合には三年分をまとめて納めることが必須です。これらの税金についてはエコカー減税の対象になる場合には免除または減額することができます。
一方、車を手に入れるときには解体のための費用の一部を払う仕組みになっているのでリサイクル預託金を払わなければなりません。また、自賠責保険に入っていないと車を運転できないのが原則なので自賠責保険量も納める必要があります。
自賠責保険料は自動車重量税と同じで三年分をまとめて払うことが必須です。
この他にもう一つ気をつけなければならないのが所得税が発生することであり、十分に大きな資産となる動産を懸賞で手に入れたときには一時所得が発生します。

50万円の特別控除が認められていますが、通常は車はそれ以上の価値があるのでかなりの金額の所得税がかかるので注意が必要です。自分で確定申告をして納税する義務があるので、年度末が近くなったら懸賞に当たったことを思い出して手続きを進めなければなりません。トータルで通常は数十万円がかかるので懸賞に応募するときには気をつけましょう。
懸賞で買った車はすぐには売れないのが一般的
懸賞で手に入れた車に乗るつもりはなく、売ってお金にしようと考えて応募する人もいます。
しかし、懸賞で当たった車はすぐには売れないのが一般的です。注意書きを参照すると通常は当選の権利は本人のみに有効で、転売についても一定期間は禁止すると記載されています。そのため、当選の権利を売ることで利益を得ることも、手に入れてすぐに買取業者に連絡して売ることもできないのが原則です。
また、懸賞の目的によってはモニターとして募集していることもあります。この場合には実際に乗車してアンケートやインタビューに対応してようやく自分のものにすることができるのが通例です。
禁止されていても秘密で売ってしまったり、モニターになっていてもあたかも運転していたかのようにして答えれば良いと考えたりする人もいるかもしれません。

しかし、通常は所有権を渡してもらえないので売ることができなくなっています。車の名義は懸賞の運営会社側になっていて、一定期間が過ぎたりモニターとしての責務を果たしたりした後で名義変更をしてくれる仕組みが一般的です。
実質的な使用者は自分になるので自動車税などの支払いについては自分の義務になります。換金したいという場合にはこのような形で転売をできない期間があることは念頭に置き、価値が下がらないようにメンテナンスをしていくことが必要です。
乗り換えるのなら買取手続きも急ぐのが必至
乗り換えるために懸賞に応募して車が当たったという場合には、古い車の買取を急ぐことが重要になります。
手続きをして当たった車が届くまでに車庫を確保しなければならないからです。懸賞に当たったとわかったら買取業者に速やかに連絡して手続きの手配をするのが基本になります。

また、運営会社に相談して納車時期を調整してもらうのも重要です。懸賞に当たってから納車までの期間の長さはケースバイケースなので、すぐに納車になる場合も想定して買取の準備を進めておくと良いでしょう。
相場価格などを予め調べておくだけで高く売れる可能性が上がります。
車の懸賞に応募するときには乗るかどうかを考えるのが大切
車の懸賞に応募するときには実際に乗りたいかどうかをよく考えることが大切です。本体の購入費用はかかりませんが、数十万円に上る税金などを払う必要はあります。
売りたいと思っても一年間程度は売れないことが多いので、転売目的で懸賞に応募するのはあまり得策ではありません。
本当に乗りたいと思っているのならメリットは大きいですが、今持っている車の買取手配も急がなければならない場合があるので気をつけましょう。基本的には欲しい車が懸賞にかけられているから応募すると考えるのが無難です。